*** はじめに *** |
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まず、コラムを通して言いたいことは、株式投資を勧めることではありません。そこには必ずリスクが存在し、必要最低限の知識と、強いマインドコントロールが求められるからです。これは大半の投資家が損失を抱えていることからも容易に想像がつくものと思われます。また、投資は結果論ではありません。 ただ、日本経済が悪い円安・インフレに移行し、個人にも資産運用が求められる状況に立った際、ひとつの有効な手段として株式投資があることは否定しておりません。 ちなみに、株式市場は賭場と同じです。本来1億円程度の資金を持って入場できる場所だったのです。とは言え、手数料が安価になったことやネット証券等の台頭により現在は多くの個人が参加する場所になりました。ですから、参加している個人投資家の資金は数百万円から数千万円が大半でしょう。この程度の資金では市場の波を利用した短期トレードが最も安全な投資手法になると考えています。よって、自己資金が少なくてもレバレッジを効かせる投資手法や信用取引、長期投資はおやめになった方が良いと思っています。 また、格付け会社の情報は競艇場や競輪場にいる予想屋と同じ部類です。それを信用して手持ち資金の全額で船券や車券を買うのはおかしいと誰でも思うはずです。偏った情報に流されないよう、必要最低限の知識と自制心を身に着けてから投資に望むようにされた方が良いと思います。 <サイト管理人> 2011年7月30日筆 |
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【株式投資で勝つ為の条件は何であるのか】 第1回 |
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基本の話から入りますが、現物の株式投資は 「下落で買い、上昇で売る」こととなります。しかし、この本質を理解できる人間は私の周囲におりません。結局のところ、素人が負けてしまうのは、「常に投資をする」からです。 年中株を持ち続け、安いと思い込んで買った株が含み損を抱えてしまう。そして反転して購入価格に戻ったところで売ってしまう。これが戻り売りで、株式保有期間の資金を無駄にしたことになります。 基本的に大きな下落相場は年間に1,2回ありますから、このポイントで投資ができれば、損益を出す確率を下げることが可能です。このことは過去の日経平均チャートを開けば一目瞭然です。 概略のみお話ししましたが、「負ける確率を下げ」「勝つ確率を上げる」投資を行うことで、株式投資を蓄財の手段に変えることができます。 また、本節で知って頂きたいことは「どんな市場も恒久的に、上下を繰り返す」ということです。このことを本質的に理解できれば「単なる上昇基調で手を出すことなく、上昇ないし下降トレンドの中で大きく日経平均やTOPIXが下落した時にのみ買う」ことの意味がわかります。 もうひとつは、相場というものは上がれば下がりますので、「購入して上がったら、すべてを売り切る」ことです。そうでなければ再び株価は下落してしまいますので、含み益が無くなってしまいます。 このふたつのことを知れば「投資の勝ち組」に入る権利を有するはずです。ただし、権利があるだけで、売買を行う為にはテクニカル及びファンダメンタルズ分析といった最低限の能力を持つ必要があり、大きく下落した相場で投資を行える強い精神力が求められます。 ちなみに、買いたい時に株を購入し、売りたいと思う時に保有株を売却するという投資方法では80%失敗します。株式投資は「すべてを眉唾と思う」猜疑心が必要です。これは一般投資家が買いたいと思う時に売り、売りたいと思う時に買うという投資方法を取らなければ勝てないという意味なのです。自分の本心と理性の制御が出来る人間でなければ株式投資では勝てないと言えます。昨今インターネット証券の台頭や手数料の割安感から安易に株式投資を始める方が多く見られますが、もしもまだ投資を行っていないのであれば十分なメンタルトレーニングを行うと共に、トレンドの本質を理解するように努めるべきでしょう。 「内心買いたいと感ずる時は、買わざるべき時」で、「買いたくない時こそ買わなければならない時」なのです。人間には欲がありますので、内心買いたい時に我慢することは難しいでしょう。そして、これが出来ないからこそ9割以上の投資家が株式投資で負けるとされているのです。 株式投資では常に「自分をマインドコントロール」しなくてはなりません。投資を行う自分は日常生活の自分とは違うのだと完全に切り離せることが必要最低条件と思います。日常生活と投資が切り離せなくなることをバーチャル(空観的)と捉えることができますが、投資で儲けたいという欲がある以上仮観的な世界にあるともいえます。空観思想と仮観思想が重なることから生まれる世界はとても危険なものです。このことはいつか機会がありましたらお話をしたいと思っております。よって、中観的な観点に身をおき尚且つ心理学的な側面を自分に当てはめて投資を行うことが大切でしょう。 <サイト管理人> 2011年7月30日記述 |
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【株式投資における見せかけの数字に騙される人々】 第2回 |
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株式投資を行う場合、見せかけの数字や専門用語、チャートなどに騙されてしまうことは良くあります。多くの場面で多用されるチャートには擬似相関のものがかなりの割合で存在してもいます。擬似相関についての解説はしませんが重要なキーワードになります。なお、私自身投資を始めてからしばらくの間そのことを理解せずに失敗した経験があります。人間には錯覚があり、その脳は自分にとって都合よく物事を解釈する性質を有しているからです。脳という臓器は実に怠け者で、当てにならない器官だそうです。つまり、早く株式を購入したいという思いがあれば、今が買いタイミングであるという錯覚を生み、逆に買いたくないという錯覚は、利益を売る機会を失うことにも繋がるのです。 ここで質問ですが、以下の数字を見てください。3つの銘柄のうちで一番下落率が大きいものはどれでしょう? (答えはすぐ下に書いてありますから見ないようにしてください) ちなみに、左の金額は昨日の終値、右隣の金額は現在値を示しており、"▲"マークはその日の値下がり金額となります。 (1) @@@@電気 7620円 6988円 ▲632 (2) ****工業 96円 88円 ▲ 8 (3) ++++商事 397円 364円 ▲ 33 小数点一桁(四捨五入)とすれば、答えは(1)(2)(3)どれも同じ下落率ですから、答えは"全て同じ"となります。(1)=8.29%、(2)=8.33%、(3)=8.31%。 「きっと同じだろうと思った人」は株式投資にはあまり向かないと思います。先のことを自分の感覚から想像し、実際の計算を行わずに答えを出してしまったからです。自分で相場は作れません。 「(1)や(3)と思った人」は見せかけの数字に騙されたのです。性格を自認し、自制心を養い、自分が特別な存在ではないことを自覚すれば何とかやっていけるように思います。私もこのタイプですので、投資を始めて何年も経過した今も常に自分を監視しております。自分という存在は正しさといういい加減なフィルターで曇っているからです。 「(2)と思った人」は4桁株価か2桁株価の丁半博打をしたのではないでしょうか。(1)と同様に常に自分を監視する姿勢+相場の裏を読む心構えを持たれた方が良いと思います。 ちなみに、「すべて同じ下落率ですと言い切った人、計算から(2)が正解という人」はきっちりとした性格か暗算をしてくれた方です。もしも株式投資を行い、一定のロジック(買入れの閾値を厳しく設定すること)に則り取引ができれば損失を出す確率も下げられるでしょう。短期投資の鉄則は感情を抑えて機械的に行動することです。 以上のように、問題を先読みしたり、見せかけの簡単な数字に惑わされてしまうのが人間です。何が大幅下落か大幅上昇かは額面ではなくパーセント(変化率)で考えなくてはなりません。多くのサイトでは上昇率や下落率を示しておりますからそれらを参考とすると共に、自分の性格を知り、自制し、時として判断から実行に移す。このことが可能ならば株式投資において勝者になれると思います。繰り返しになりますが、人間は錯覚をする生き物です。 <サイト管理人> 2011年7月31日記述 |
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【株式投資を安全に行うにはどうしたらよいのか】 第3回 |
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私の投資方法は、数ヶ月(場合によっては1年程度)買い入れの機会が来ませんので、内心欲しい相場で我慢を強いられる投資手法となります。毎日同じ銘柄の株価を追いかけているとどうしてもその会社の株式を欲しくなることがあります。しかし、私たちはノルマを課せられたプロではありません。仮に、買い入れの機会が頻繁にある閾値を自分で安易に設定した場合、投資の回数と勝率が反比例してしまう為、資本の回転数は増えますが勝てない確率が高くなると過去の実績より検証済みです。私の考える株式投資の条件は「負けないこと」、二番目に「勝つ可能性の高い買いタイミングでのみバスケット投資をする」ことですから、売買の数よりも勝つ確率に重きをおいたことで、売り買いの回数が結果的に少なくなるのです。 また、買い入れる機会が少ないことは手元に資金を確保する期間が長いことを示します。このページは株式投資に関する内容を中心に記述しておりますが、投資と名の付くものは多く存在します。貴金属、原油先物、不動産投資、その他。資金の自由度を確保できることは多くの幅広い金融商品に目を向ける機会や、そうした商品の購入のチャンスを確保することになるのです。私は株式投資以外の投資をお勧めはしませんが、リスク管理の観点からは手元資金の確保は心の余裕からも大切なファクターなのです。 さらに、手元に資金を確保することの意義は必要時にすぐに資金を用意できることに繋がることです。当たり前に思えるかもしれませんが、仮に長期投資を行っていたとして、結婚から出産を経てマイホームを購入しようと思ったら大きな含み損が発生していたらどうしますか?頭金を作るために大半の人は損切りをしなくてはなりません。私が短期投資を勧めるのはこうした意味もあるのです。投資を行う人の平均額は1200万円程度ですから、即金で住宅を買えるだけの資金を手元に確保できている人は意外に少ないはずです。 話を元に戻しますが、株式投資を安全に行う蓄財の手段にする為には、『忍耐力』、『行動力』、『学習』の3つが必要になると思います。そして人間が錯覚をする生き物であることを理解することです。 例えば、高級な時計を買えばお金を払いますし、温泉旅行に行って楽しむならばここでもお金を払います。つまり、楽しむということを得るためには対価を支払わなくてはなりません。逆に蓄財をするなら、サラリーマンでも、自営業者でも、無駄なものは買わないという「忍耐力」と必要なものは買うという「行動力」がなければ効率的な蓄財と豊かな生活は叶いません。 金融商品にて投資を「楽しむ」ならば代金を支払うことになりますから負けて当然で、たまたま勝ったとしても幸運を手にしただけであり、そうした幸運は長く続きませんから、結局は負けてしまいお金を失うと思います。投資は決して趣味にはなりません。投資は生活資金の確保の為の手段にもなりません。投資で生活をしようとは夢にも思わないことです。あくまで生活レベルを向上させるひとつの手段として捉えるのが望ましいでしょう。 <サイト管理人> 2011年8月1日記述 |
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【株式投資における負けの代償はどのくらい大きいか】 第4回 |
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先の節にも記したように、私は株式市場が大きく下がった時しか買わず、買い入れる銘柄は日経平均に連動した225採用銘柄をテクニカルとファンダメンタルズで選別しています。大きく下がった時(VIX指数や出来高、売買代金からも判断)に買えば、買い入れる株式は十分に値下がっている株ですので、それ以上は大きく下がらず、含み損はしばらくのものであり数パーセント程度で済むケースが大半です。 次に大切なことは、自分の想定する台本と違った相場展開(外的環境の大きな変化)になった時には「売る決断をする」ことです。20%程度負ければ穴埋めは難しくなりますが、投資資金に対して小さい負けの段階(5〜10%)で売れば次の買い入れ機会の利益で穴埋めすることが可能となります。 株式投資の成果は年間を通して何パーセントの利益を上げられるかによって判断すべきですから、一度の取引で仮に失敗してもそれを認めて現金化し、次の相場に供えなくてはならないのです。 皆様は負けることの代償を皆様は考えたことがあるでしょうか。サンプルとして、500万円で20%負けますと、元金は400万円となります。この資金を600万円にするためには50%もの利益率が求められます。しかし、500万円が5%負けて475万円になっても、次の投資で20%儲けられれば570万円ですから、十分な穴埋めが可能となります。極端に言えば5%の損失を2回出しても451万円で、そこから20%の利益を出せば541万円になるのです。 問題は失敗した時の損失の大きさなのです。だからこそ実際の相場と想定が異なれば早い段階でやり直す必要があります。結局やり直せる程度の損失で終われるかどうかなのです。 株式投資で勝つ為には以下が求められます。 1.日経平均が大きく下がって、報道が悲観一色になった時だけ買い入れる 2.主力銘柄で日経平均よりも大きな変動率で値動きする銘柄を選定する 3.買い入れた株が上昇した時には必ず売り切る 4.ロスカットを行う含み損率を決め、リミットを超えた場合には売り切る ちなみに、株価が上昇しても利益を出した事実を重視し、欲望を抑制する必要もあります。大半の投資家は、株を買い入れた後の上昇にも関わらず、更に値上がりすると考えて売ることができず、欲望に満たされている間に株価が下がって利益を失う投資をしているのです。儲けが出たら売り抜ける決断はとても大切に思います。現物を売ることは買い入れることの何倍も難しいのです。現物の売りタイミング(閾値設定)は私自身の永遠のテーマなのかと考えております。 <サイト管理人> 2011年8月2日記述 |
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【株式投資における行動とはどういうものか】 第5回 |
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故三島由紀夫氏著書の「行動学入門」より1、 <目的のない行動はあり得ないから、目的のない思考、あるいは目的のない感覚に生きている人たちは行動というものを忌みきらい、これをおそれて身をよける。思想や論理がある目的を持って動き出すときには、最終的には言葉や言論ではなくて、肉体行動に帰着しなければならないことは当然なのである。> ここで言う肉体行動とはネット証券における株式買い注文のマウスのワンクリックと置き換えられ、肉体行動時には思考や論理は必要ないといえます。つまり、行動の前に思想や論理は固まっている為、後は単に行動をするのみであることを指しているのです。 買い注文時に迷うことは一切無く、あと1円株価が下がったら買い注文を入れるなどという考えは一切発生しないのです。状況から論理が完成すれば、後は成り行きで予定通りの株数を取得すればよいのです。 これは保有株式の売却にも通ずることであり、売りという論理が完成すれば、成り行きですべて売却するだけなのです。 文章にすると簡単に思えることでしょうが、実際にPCを前にしてみてください。果たして何人の方が淡々と行動できるでしょう。しかし、行動できる人が株式にける勝ち組に入ると思います。 故三島由紀夫氏著書の「行動学入門」より2、 <大ざっぱに分けて、行動には攻撃的行動と防衛的行動がある。本体、攻めるはやさしく、守るは難しいと言われており、自ら退路を断って守るような防御の戦術は、戦術として最も拙く、しかも自ら退路を断つということは死を意味する。> 自ら退路を断つというのは自己資金の全てを株式投資に回すような行動や、大きな下落を伴わない状況での投資を行うことを指します。これは攻めるということには当てはまりません。攻めも守りも無い非論理的な行動です。 私の定義する「攻める」とは大きな下落を伴う悲観相場において逆張りの投資を行うことであり、「守り」というのは投資対象銘柄のバスケット買いや投資資金に対する株式の購入比率の勘案を指します。 初回買い入れの株式の購入比率が低ければ、もう一段の大きな下落があった場合追加的に資金を投入することが出来、ナンピン買いという単に無意味な行動ではない、計画的投資が可能となるわけです。 初回買い入れから2段3段の下落にも対応できる購入比率を考え、後からの買い入れ比率は高くなるように検討する必要もあります。1回目の買い入れは20%、2回目の買い入れは30%、3回目の買い入れは50%(例)というように考えるのがベターと言えます。 故三島由紀夫氏著書の「行動学入門」より3、 <行動には行動の独自の論理があって、われわれを気が進まないままに最後まで追いつめていって、ついには最もやりたくない行動をとらせる場合がある。> 上記の三島氏の言葉を株式投資に当てはめると、高値掴みをして、その銘柄が経常利益の下方修正や増資といった発表をし、元の株価にすら戻らない状況になり、生活上必要な資金の為に含み損を抱えた株式を売却せざるを得ない状況になることを指すように思います。増資に関しては良い増資と悪い増資があるため一概には言えない部分もありますが、割合からして悪い増資が多い為、四季報などを参考に、利益余剰金や総資産に対する有利子負債の割合、自己資本比率といったデータを調べる必要があります。また、IR情報から過去に増資をした経緯があるかを調べることも大切です。 <サイト管理人> 2011年8月3日記述 |
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【株式投資における心理について少し考える】 第6回 |
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ある学者の言葉より、 <人間は本当に正しいことを正しいと思わず、自分が納得できることを正しいと思うのです。過去においては地球の周りを太陽が回っているという方が解りやすいから正しいと思ってきたのです。太陽は東から昇って西に沈む。西に沈んだものは必ず西から昇らなくてはならないが、また東から昇る。この理由すらも証明できずにひたすら信じてきたのです。このように、その時代で納得できることを人間は正しいと思っており、本当に正しいことは無視できる、錯覚できるのが人間というものでしょう。> 上記から言えることは、新聞各社や報道系テレビ番組、ネット系情報サイトのニュースを読み聞きし、その都度ミクロのロジックを組み立て支離滅裂な投資をするのが人間であると言っているように捉えられます。麻生太郎氏の言った言葉に「新聞は見るもの」というものがありますが、重要な問題はミクロに拘りすぎで大局が見えなくなること、そして、偏った報道に納得するという間違いなのです。そもそもテレビ局は総務省?の管轄ですから、強い政権下では批判的な報道を避ける傾向があります。よってニュースなどというものはあてにしてはならず、参考程度として捉えるのが一番肝心です。大きなマスコミほどこうした傾向が顕著になりますから注意が必要です。 無論ニュースは必要です。しかしそれは単なる情報のひとつに過ぎません。確かに偏っていても間違っていても相場はそうしたソースに引きずられます。だからこそひとつひとつのミクロな情報に引っかからず、大局を見据えると共に、株式市場の大幅下落といった連鎖的パニック売りを待つことが大切なのです。 このような状況では報道が後追いをし、一斉に悲観的な情報を流します。それこそが下落局面の終焉であり、株価反転の兆しなのです。悪いニュースが出れば下落調整局面の終わり、それこそがもっとも安全な投資タイミングと言えるでしょう。 ちなみに、毎日の株式市況に関する「今後の展望」といった記事を書いているコラムニストは言うことに一貫性をもたせることができません。なぜなら、彼らの目的は読者が利益を上げることではなく、『自分の記事を読んでもらうこと』が一番だからです。それぞれのソースの目的をしっかりと把握し、自分のスタンスを定めて周囲に流されないことが肝心と思います。私のコラムなど読みには値しないとも感じておりますが、営利目的で書いてはおりません。皆様が投資で利益をあげて、その利益を更なる投資に回さず実際のモノに換えることから貨幣の回転を上昇させることに繋げて欲しいと思っているからです。貨幣の回転量が上がれば経済が安定しますから、物価の安定に繋がる重要な問題ともいえます。 <サイト管理人> 2011年8月4日記述 |
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【株式投資における思い込みとは】 第7回 |
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私の尊敬する小説家の著作より、 <私はずっと周りの人間と同じ場所で同じものを見ているのだと思っていた。だから皆と一緒にいて、見たものについてや感じたことについて話したり笑ったりしてたんだと、何となくずっと信じてきた。しかしここにきて思うのは、それがぜんぜん嘘だということ。勝手に私が作った幻想であるということ。その時の私たちは多分全然違う場所で全く違うものを見て、たとえば別々の透明瓶の中で自分だけの空気を吸いながら、ガラス越しに目を合わせていただけみたいな気がする。> 多くの人間は自分を中間的な存在と捉え、自身の考え方やロジックについて否定することは無いでしょう。ここにこそ株式投資における大きな落し穴があります。自分の考えは市場の論理に則っており、自分の予測はこれから先の市場を的確に推定しているのだと思い込んでいるのです。人間の思考はその時点までのものであり、決して正しいものではありません。常に状況は変わっていきますからその都度自分の考えを見直し、否定し、新しい考え方を構築することの繰り返しが大切になると思います。 株式投資における基本スタンスは悲観的相場になることを想定するよう自らをマインドコントロールし、無駄な投資期間を設けないことです。無駄な期間があるくらいならば利回りの良い他の金融商品(公社債、定額貯金、定期預金、積立年金)を買う方がよほど得策です。 自分が人と同じとは思わず、自分が特別選ばれた存在などと思い込まず、玄人であるなどと思い込まず、常に一からのスタートであることを忘れてはいけません。買ってはならない相場では買わないという「忍耐力」はそうして養われるのです。私が長くに渡って現役投資家であり続けられている理由は買い入れる為の条件(閾値)が大多数の人よりも厳しいことと、各企業の財務内容を徹底的に重視することにあるのかもしれませんが、結局買わないことに影響してきます。 待つことが一番安全かつ効果的な投資機会を作るのです。だからこそ投資に関して一番危険なものは今が割安という勝手な思い込みなのです。ちなみに割安かどうかの判断はマーケットが行うものです。 <サイト管理人> 2011年8月5日記述 |
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【株式投資で勝つ為には好みを捨てること】 第8回 |
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私の尊敬する小説家の著作より、 <おもしろいと思えない本でも「つまらない」と決めつけないようにした。これは人間に対してと同じだ。百人いれば百の個性があり、百通りの顔がある。つまらない人なんかいない。 残念ながら愛称の合わない人はいるし、外見の好みもあるが、それは相手が解決すべき問題ではなくて、こちら側の抱えるべき問題だ。つまらない本は中身がつまらないのではくて、相性が悪いか、こちらの好みに外れるか、どちらかなだけだ。 そうして時間が経ってみれば、合わないと思っていた相手と、ひょんなことからものすごく近くなる場合もあるし、こちらの好みも変わることがある。つまらないと片付けてしまうのは既に存在している本に対して失礼なのだろう。> 上記は本を例えにしていますが、株式の銘柄に対しても同じことが言えます。三菱ケミカルHDは好きだけれど三井化学は嫌いであるとか、思想的に産経が好みでありフジメディアHDは買えてもテレビ朝日は受け入れ難いであるとか。 株式投資に関する問題は如何にして利益を上げるかにあります。言い換えれば利益の追求が第一の目標であって、それ以外はどうでも良いことなのです。そこに好みを挟めばいざ買い入れに際して選別のロジックが成り立たなくなってしまいます。しかしながら多くの人が好みを織り交ぜてしまい、結果として割安株を見つけられずに利益率を下げてしまう結果となるのです。 応援したい会社を買いましょう、株主優待がお得な銘柄を買いましょうは全くのウソなのだということを自認した方が良いのです。その時点で負けてしまっています。私の周囲でも好みで投資を行い投資資金の半分以上を目減りさせた人間が多くおります。そうした人間は投資の本質を理解しないまま単純な感情に任せてトレードをしてしまった結果と言えるでしょう。他人が好きで行ったトレードにあれこれ言う権利はありませんが、本来利益をあげることが第一の目標である株式投資において二義的以降の問題を度外視するマインドコントロールは欠かせない要素なのです。自己抑制といったらよいでしょうか。目的を複数持つなどというのは贅沢なことであり間違いの元です。利ざやを稼ぐ以外のことは諦めるべきでしょう。ひとつの目的以外を諦めて始めて投資家としての一歩を踏み出せるように思えてなりません。優待や思想的な好みではなく、勝つことを第一に考えて株式投資をされることをお勧めします。 <サイト管理人> 2011年8月6日記述 |
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【株式投資にかける時間はどのくらいか】 第9回 |
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私の投資方法はパニックを伴い大きく下がった局面での現物買いですから、毎日確認することと言えば日経平均株価とTOPIX、出来高くらいです。FXも外貨預金もしませんので、為替相場は見る程度です。恥ずかしながら、ポイントカードというものは持たず、クレジットカードでの買い物もしません。細かいことには億劫で、爪で拾って実でこぼすタイプだと理解していますので、その点を自制しながら生活を送っています。その延長でこのホームページを開設しました。自分が日々の情報を簡単に入手できるように作ったものです。 ただし、買い入れる時期が近づいた時は銘柄の選定の為、テクニカル指標やファンダメンタルズをチェックし、いつでも株式を買える状況をつくります。しかし、ほぼ一定の複数条件でスクリーニングを実行するのみです。そうしたことから、絶好の買い場でも株式投資にかける時間は1日30分間程度で済んでしまいます。 なお、個別銘柄の値動きを常に追っていくと、割安と思えるチャートが発生し、相場全体の大局を無視して割安と思い込んだ瞬間に手を出してしまいます。個別で見て安いことには大きな理由があり、また、単なる上昇ないし下降トレンドの場面で手を出すと、そのうちマイナスの要因が複数に重なりパニック相場が起こり、重要な場面で株式を買い入れる資金が無くなってしまうことがあります。仮に買い入れた金額が投資資金の30%だったとしても絶好の買い場で含み損を発生させており、本来動かせるはずの資金が少なくなっているのです。 話がそれましたが、結局私の日常は株式相場の推移を5分程度で調べるのみで、いざパニック相場が発生しそうな場合には1時間程度「スクリーニング+買い入れ比率の決定」を行います。普段の空いた時間は読書をしたり、美味しい食事を食べに出かけたり、ドライブに行きながら気分転換をするのが投資の際の平常心を保つことや豊かな生活に繋がると思うのです。 ちなみに、勤務中に株式の買い入れや売却を行うことは勝者の権利を放棄するに等しいのです。ですから、翌朝成り行き注文にて売買を行うのが基本になります。 株式投資に自分の貴重な時間をかけてはいけません。時間に反比例して投資資金が目減りしてしまいます。 <サイト管理人> 2011年8月7日記述 |
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【長期投資は果たして儲かるのかを期限を切って考える】 第10回 |
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私は短期トレードを基本に考えております。長期投資は安全であるとか、アセットアロケーションやポートフォリオをしっかり組めば対処できるという人も多くいることは事実です。ここで問題になるのがキャッシュの必要性です。これをお読みの方が2億円程度の資産をお持ちでしたら私も長期投資をお勧めしますが、平均投資額から考えて大半の人が数百万円から数千万円のことでしょう。仮に3000万円程度の預金があっても、これから住宅の購入を考えているようでしたら長期投資はお勧めできません。なぜなら、結婚+出産+住宅の購入という流れを考えると、いつ資金が必要になるかわからず、手持ちの金融資産(株式)が値下がった状態で売らざるを得なくなる可能性があるからです。 なお、本節で申し上げる長期投資とは定期的(2ヶ月毎)程度に株式を購入していく貯株のケースを想定しています。例えばパナソニックを過去30年間定期的に購入し続けたとして、一株の平均取得単価は1500円となります。 思いつく他の代表銘柄の例をあげますと、 ・野村證券(野村HD)は過去30年で一株約1000円 ・ソニーは過去30年で一株約4000円 ・NECは過去30年で一株約1200円 ・富士通は過去15年で一株約1200円 ・日清製粉は過去25年で一株約1000円 ・日本電信電話は過去25年で一株約13000円 ・旭化成は過去25年で一株約700円 ・清水建設は過去25年で一株約850円 といった感じです。 配当や株主優待を勘案入れなければ、2011年8月8日現在の株価及び損益は以下の通りです。 ・パナソニック 一株 819円 ▲約 681円 ・野村證券 一株 340円 ▲約 660円 ・ソニー 一株 1759円 ▲約2241円 ・NEC 一株 160円 ▲約1040円 ・富士通 一株 413円 ▲約 787円 ・日清製粉 一株 947円 ▲約 53円 ・日本電信電話 一株 3625円 ▲約9375円 ・旭化成 一株 513円 ▲約 187円 ・清水建設 一株 313円 ▲約 537円 配当を勘案しても日清製粉(旭化成がどうか)以外は損失を出してしまうことが解ります。 結局定期的に購入する貯株的な長期投資で儲けを出すことは難しいことは一目瞭然で、だからこそ普段はポジションを無くし、パニックを伴う大きな下落で株式を購入し売り切るという投資戦略が良いと私は考えています。 デフレ経済から脱却し、インフレ経済に移行した場合この論理は通用しない可能性がありますが、現在の状況では簡単にインフレ経済に移行することは難しく、またその確率もあまり高いものではありません。ちなみに、私はインフレ待望論者ではありません。緩やかな円高デフレは日本の国力の向上に繋がると共に、国民生活を豊かにしてくれるものと信じて止みません。その点では官僚を評価する数少ない人間なのでしょう。 問題はパニックの中で行動を起こせるのか、購入後外部環境が更に悪い方向に転換した場合損失を出して売り切れるのか、利益を確定したら確実に売れるのか、結局はそこに帰結します。 <サイト管理人> 2011年8月8日記述 |
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【株式買い入れ条件の設定例】 第11回 |
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初回に株式を買い入れる条件例の一部を以下に記します(あくまで例えですので、その点間違いのないようご理解ください)。有料の投資ソフトや投資助言サイトではこれらを細分化した指標を用いていると思いますし、これを数式化して買い入れのタイミングを顧客様に提供していると思われます。 なお、ここでの投資例は日経平均に連動した買い下がりを想定しておりますので、2回目以降の買いは下値目処を設定して決めてることになります。 <サンプル(設定例)> ・日経平均ボラリティ・インデックスが35を超える ・VIXが30を超える ・日経平均が直近高値より15%以上下落する ・東証1部銘柄の95%以上が下落する相場が3日以上続く ・買い入れ銘柄は日経225採用銘柄のみ ・買い入れ銘柄は連結PBRが0.8倍以下 ・買い入れ銘柄は連結PERが20倍以下 ・買い入れ銘柄は直近及び前期、前々期の営業益が黒字であり、今期予測も黒字 ・買い入れ銘柄は配当が中間と期末を合わせて1.0%以上 ・買い入れ銘柄は自己資本比率が40%以上(金融系銘柄等は除く) ・買い入れ銘柄が大底割れしていない(日経平均が割れていれば別) ・その他(直近高値からの下落日数を規定、他) 簡単な項目のみ記述しましたがこうして設定する条件は基本的にAND条件です。必要と思われる要素の全てをここにお書きできませんが、イメージ作りに役立てば幸いです。 ちなみに、一度目の買いは上記条件に従い、買入れ比率は20%程度となります。また、更なる下落を考え、4段階程度の買下がりを想定し、日経平均に連動した価格分散投資を行います。 年間の買い入れタイミング多く設けたい場合にはそれぞれのパラメータを緩くすれば良いのですが、それに比例して損益を出す可能が高くなることをご理解の上、独自に設定してみるのが良いと思います。 なお、株式投資は自己責任にて行ってください。上記各指標は単なる参考ですから、投資の際は皆様自身の責任で判断願います。当方は一切の責任を負いません。
<サイト管理人> 2011年8月9日記述 |
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【賭け事好きは株式投資に向かない?】 第12回 |
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暴落局面で日経225採用銘柄を買うケースで肝心なことは、買い入れる日の一番の安値を掴もうとしないことです。安値はワンポイントですから、狙って買うことは雲を掴むくらい難しいことで、買うという判断すらできなくなってしまうと思います。これは博打の感覚で投資に望んでいる感じと言えます。人間ですからそうした気持ちも理解できますが、だからこそ成り行き注文を行う必要があるのです。売る場合にも同じです。結果として最安値で買うことができれば単なるラッキーで、おみくじで大吉が出たくらいに思えば良いのです。こうした傾向はギャンブル好きな人間ほど高くなるようにも感じております。 博打には3競オート(競輪、競馬、競艇、オートレース)がありますが、中でも特に株式投資に向かない性格を有しているのが競輪好きの方です。競輪は選手の所属する県やデビュー期、ギヤ比、競争得点、走りの性質(逃げや捲り、追い込み)、直近の成績といった多くの指標からレースの展開を予測して車券を買う為、これからのレース(相場)を妄想する性質が強く介在します。また、勝つことに拘ると同時に配当も気にしますから、毎回の判断が大きくぶれてしまいがちです。「競輪と株はどちらも博打」と言う方も多いでしょうが、両者の間には大きな隔たりがあるのです。「予想していたのに、買っておけばよかった」や「あの選手が悪いのだ」ということを口にした人は十分に自制しながら株式投資をしなくてはなりません。悪いのは自分なのです。その車券を買うという判断をしたのは自分なのです。 ちなみに、株式の暴落局面では株価が一斉に乱高下します。東日本大震災の時もそうでしたが、買いを入れた後の数日でさらに大きく下げるケースもあります。つまり、ナンピンではない買い下がりを意識した無理のない期間分散(日経平均に連動した価格帯分散)投資が求められます。冷静さと言うのか判断力はここにこそ生きてきます。 したがって、暴落の時こそ価格の変動リスクを考えて、一回目の買い入れは20%などとし、直後に儲けが出れば売り切る。もしも直後に大きな下落があれば更に20%を買い入れ、もう一段の下げがあれば更に30%を買い入れる投資を行うべきと思います。記述の通り、儲けが出ればすぐに売り切らなくてはなりませんので、利益率が5%でも十分ですし、10%ならば最高のパフォーマンスと捉えるべきと思います。なぜなら、年に2回の株式投資タイミングがあれば最大で20%もの利益を上げられることになるからです(注意点:買い入れた額に対しての利益率)。日本国債の長期利回りを考えてもこれが如何に驚異的な数字であるかを認識されることを強く提唱します。 先に競輪のお話をしましたが、これが無くなったら帰りの汽車賃しかない状況を作らないのが安全な株式投資なのです。ちなみに私は競輪が好きです。 <サイト管理人> 2011年8月10日記述 |
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【株価は石焼き芋と同じ?】 第13回 |
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株式投資をされている方で含み損を抱えている人の大半は「塩漬け」状態になっていると思います。私には折角の塩漬け状態なのですから、相場が加熱した状態(次の大幅な下落を待つ状況)で売ることから損失を出しておけば確定申告からも節税に繋がりますし、利益を得る為の資金を手にし、次の投資機会にも備えられると思えます。 誰でも損失を出すこと、負けを認めることは嫌ですから、株式投資に関するあやゆる問題は「言うに易く行うに難し」とも理解できますので、塩漬け状態の方がパニック相場での利幅取りに移行することは難しいと思います。しかし、含み損の中でも株価は上下しますので、パニック時の投資が一番有効なのではないでしょうか。 では、塩漬け状態を作ってしまわない為にはどうしたら良いのでしょう。 自身の話しかできませんが、私は株式投資を始めた直後に投資資金の15%以上の含み損を抱えた時期があります。それまでに数冊の投資本は読んでいたのですが駄目でした。最低限必要な情報収集能力も欠けていましたし、スクリーニングを上手く利用できませんでした。そのような状況下でただ呆然と証券会社の取引サイトを眺めていた時、自宅の前を通った石焼き芋屋さんのラッパの音に「株は芋と同じで時価なのだ」と教えられました。 「食べたいと思う時が買い時で、美味しい焼き芋は何円でも食べたいのだから、価格の問題は二番目になってしまうのだ」と何度もラッパが言っていたのです。つまり、「株式投資で早く儲けたい」が一番にくれば、買い入れる株価の優先順位は二番目以降となり、どのような状況下でも投資タイミングと判断しかねません。ですから、「株式投資を如何に安全に行うか」を一番目にもってくれば、いつでも買おうとは思わないのです。そのことを私は株式投資を始めてからふた月程で知れたのは幸運で、投資を始めて何年も経った今でもトレードが可能だと思っています。そういう意味で石焼き芋屋さんには感謝しています。 もしもこの文章を読んでいる方がおられ、既に株式投資をされているとするならば、インターネットで取引をしている方が大半と思いますので、取引画面に表示される数字はお財布の中のお金とは別次元の数字と捉え、「突如小さくなった数字を拾いそこから少し大きくなった数字で処分する」という感覚を養う必要があるのかもしれません。これはマインドコントロールと言えるでしょう。 株を買うのが楽しい人、株を持っているのが幸せな人、株主優待が欲しい人はそれぞれが第一の目的になる為、取引で利益を出すということ自体の優先順位が低いことになりますので、含み損を悲しむ必要はありません。株式投資以外のことにより多くの時間を使えば、売買益よりはるかに意義のある何かを手に出来ると思うのです。 <サイト管理人> 2011年8月11日記述 |
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【投資と心のモノサシについて考察する】 第14回 |
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私が小中学校に通っていた頃に使っていた竹製の30cmモノサシを近頃見かけなくなりました。平成生まれの方にはモノサシと言っても通じないかもしれません、モノサシとは線引きのことです。 最近は100円ショップでアルミ製やプラスチック製が売られていますが、手作り感溢れる竹製のものはまだ文具店にあるかもしれません。 さて、ここでは竹モノサシ談義をするわけではありません。モノサシという長さの絶対性と皆様の心の中にあるモノサシ(尺度)についてのお話です。 モノサシは材質に関わらず日本においては尺や寸もしくはメートル法でメモリを付されたものが一般で、誰でも同じ長さを測ることや描くことができることから、絶対評価をする為の道具といえます。電話で「長さ10cm角で画用紙を切ってください」と言えば、器用不器用の差こそあれ、おおよそ同じものが出来上がるわけです。 しかし、皆様の「心の中にあるモノサシは人それぞれの感覚」で出来ていますから、ある人は尺であったりメートルであったり、その他インチ等、無限の種類が出てきます。これは「価値観」という言葉に置き換えられるかもしれません。つまり、個々人の感覚でモノサシが出来上がっていますから、対話でもテレビを見ていても読書でもそこからの感じ方や捉え方はまちまちになってくるわけです。 また厄介なことに、気分で単位が変ってしまうので、難しいものとも言えます。機嫌の良い時と悪い時は何かを投げ出すタイミングが変ってくるのが人間ではないでしょうか。怒るタイミング、集中力がきれるタイミングは毎回同じではありません。 株式投資での一番の問題は気分によって買い入れるタイミングや銘柄選びが変ってしまうことです。オバマ大統領が就任当時打ち出したグリーンニューディール政策で脚光を浴びた原子力や風力、太陽光発電、LED証明関連、液晶関連銘柄を買われた方もいらっしゃることと思います。これらの銘柄は2008年後半から人気を博しましたが、今現在の株価は当時と比べてどうなっているでしょう。ここでは個別銘柄のコメントは控えますが、トレンドとは一過性のものであり、何々関連という言葉に釣られては高値掴みの元となってしまいます。 大切なことは時々の人気銘柄や企業の技術開発タイミングを狙うことでもありません。そうしたものから極力遠ざかり、割安な株を買い入れる条件を一定に保つことなのです。これは私も含めた皆様の心のモノサシの問題と言えるでしょう。 私が勧める投資手法は長期投資をされる方には向かないと思いますが、投資に関するモノサシについては、自分の尺度が一定であるのか、また、大きな外部要因の変化によるロジックの組み直しから尺度を変更すべきかを常に意識しなければならないものなのです。 基本的には自分の勝利パターンを見つけ、それを指標化することで心のモノサシが出来上がります。それこそが株式投資におけるひとつの財産に思えるのです。もしモノサシ通りに投資をして損失(年間を通じてのトータル)を出したならば、間違いを認め、モノサシの目盛りを消して新しいものに造り直せば良いと言えます。パターン化された心のモノサシは大切に守られることをお勧めします。 <サイト管理人> 2011年8月12日記述 |
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【株式投資におけるプロと素人の違い】 第15回 |
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ここでは投資のプロと素人について書きたいと思います。投資のプロとは「投資銀行家」や「毎日トレーディングルームで売買を行い利益を上げなくてはならない人」や「投資顧問を行っている人等」を指し、素人とはそれ以外のすべての人になります。素人がいくら利益を上げてもそれを業として行わなければプロではありません。 ではプロは必ず儲かるのでしょうか?オリバー・ストーン監督作品の「ウォール街」という映画を見たことのある人はピンとくると思いますが、そう簡単なものではありません。チャーリー・シーン演じる若手商社マンは実に惨めで、その同僚も見ていて悲劇としか思えません。 素人の特典は何でしょう?素人だから出来ることは何でしょう?答えは簡単です。毎日トレーディングを行う必要がないことです。これはあまり実感として湧かない方も多いと思いますが、「パニック相場以外では株式を買い入れる必要がなく、一年の大半を自由時間として使えると共に、かなり安全に投資が行える」のです。 素人が玄人気取りをしてニュースや様々な指標に目を配り損失を出すケースを身近で多く目にしましたが、私も含めて所詮素人なのですから、そのことをしっかりと自覚して投資に望めば良いと思います。 素人はプロと違い情報量も桁違いに少なく、情報を得たとしてもそれは数日前にトレーダーの間で広まっていることなのです。証券会社の営業マンレベルが知っていることはとうに古い情報であると言ってもいいでしょう。2,3日経った情報など何の価値も無いのです。 繰り返しになりますが、私たちは素人である為、とてもありがたい状況にいます。だからこそ焦る必要は無くのんびりと買い入れるチャンスを待てばいいのです。待つのが辛ければ、毎日は日経平均と為替動向、NYダウやDAX、上海、香港ハンセンなどの指数を見るくらい(5分程度で可能)で、自由な時間の大半を株式投資以外のことに使えば良いと思います。私はゴルフも読書も好きですし、夜のドライブも大好きです。真夏の夜の富士吉田市や箱根は涼しく天国のようです。資格取得の為の勉強も楽しんでおります。株式投資はほんの一部分です。 投資のタイミングは年に数回なのですから、プロのように株式投資に生活を縛られてはもったいないと思うのです。 <サイト管理人> 2011年8月13日記述 |
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【「異形の将軍 田中角栄の生涯を読んで」】 第16回 |
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田中角栄という偉大な政治家は死後20年近く経った今でも人気があり、戦後の日本で最も憎まれ愛された政治家と言えます。 最盛期の田中氏は彼のロジックに従えば誰もが得をする状況を作り上げました。政治家も財界人も官僚も、ひいては一般企業の被雇用者や自営業者までも恩恵を受けたのです。各人が彼に対する忠節を果たせば、その誰もが得をする仕組みを作ったのです。 「権力が欲しいと言えばそれを与え」、「お金が必要と言われればその金額の2倍を渡す」。彼の中心にあったものが「国益」なのか「富と権力」なのかは論議の分かれるところですが、「大きな何かに向かってひた走っていた」ことは否定出来ません。 ちなみに、角栄氏は猛烈な汗かきだったそうですが、これは病気のせいで「甲状腺機能亢進性」という病によるものです。この病気はホルモンのバランスが崩れて新陳代謝が異常に激しくなるもので、精神状態が普通の人とまるで異なるようです。一般人の脳が1分間に100回まわるとすれば角栄氏は10000回もまわってしまうのです。そのせいで記憶力は抜群で、予算の数字は一桁も間違わず、一度会った人間を決して忘れなかったそうです。しかし、大群衆の中を常に時速80kmで走り抜けるような緊張感からいつも落ち着けず、仕事をひたすらこなすことが一番の薬だったとも言われています。 当時は地価が上がり物価も上がりましたが、所得も倍増していくこの時代、オイルショックやロッキード事件が起こらなければ田中氏の政治力はフルに発揮されたのかもしれません。歴史にも株式投資にもifはあり得ませんが、それでも田中氏が政治の表舞台にあと数年就いていたら今の日本はどうなっていたのだろうと想像したくなるのが人情にも思えます。日本全国に物流網が二重三重に敷かれていたら東日本大震災での人災を少なく出来たのではないか...などと。 結局、首相辞任後田中氏は以降の中曽根内閣まで闇将軍として君臨し続けましたが、1985年に金丸信や竹下登といった実力者や若手の小沢一郎や羽田孜、奥田敬和らによって田中派の中に創政会をという派中派を設立され、1987年の経世会の結成により袂を分かち合うことから権力を失います。そして、その新勢力設立メンバーである小沢一郎氏は自由民主党を離脱して、紆余曲折の後現在は民主党の最大グループの首領となっています。 2011年も大枠で見て景気縮小局面であり、角栄氏が全盛を極めていた時代とは選挙制度や経済の前提が異なる為、「彼ならどうするのか」、「どの様にして日本を建て直すのか」といった妄想には元々意味がありませんし、田中氏が作り上げた負の遺産として特殊法人、天下り制度といった諸問題に悩まされていることも事実です。 ここまで株式投資とは随分かけ離れたお話をしてきましたが、歴史にも株式投資にもifはありません。しかし、「もしあの時歴史がこうであれば」、「国会があの法案を通さなければ」、「あの時株を買っていなければ(買っていれば)」と、逃げとも言える妄想をするのが大多数の人間です。『あの時...』は禁物ですが、私も使ってしまう一人ですから、日頃より自分の性格を自覚し自制しなくては株式投資において経常的に勝てないと思います。 大切なことは投資ロジックという客観的な「パラメータ」を設け、プラスないしマイナスの成果を元に「新しいパラメータ」を組み直す公平性が求められると思います。田中角栄氏が作り上げた、彼に順ずる全ての人間が望む物を手にできる状況、それが「しくみ」という名のロジックではないでしょうか。一年間を通して利益を上げられる「しくみ」を皆様方がそれぞれに持たれることを願っております。 <参考> 津本陽著:異形の将軍 上巻・下巻 <サイト管理人> 2011年8月14日記述 |
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【ルース・ベネディクト著:「菊と刀」から学ぶこと】 第17回 |
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「菊と刀」はあまりにも有名な本で、今更説明の必要も無いのかもしれません。しかし、日本人である私共がその性質を理解する上で重要な事柄が多く記載されていますので、一部文章を抜粋しながら日本人の投資能力について書いてみようと思います。 まずこの本は戦後の日本をアメリカが統治するに際し、アメリカ人であるルース女史が日本文化や日本人について調査したレポートです。 第一章(研究課題-日本より)「日本人は最高度に、喧嘩好きであると共におとなしく、不遜であると共に礼儀正しく、頑固であると共に順応性に富み、従順であると共にうるさくこづき回されることを憤り、忠実であると共に不忠実であり、勇敢であると共に臆病であり、保守的であると共に新しいものを喜んで迎え入れる」 第二章(戦争中の日本人より)「日本人はあらかじめ計画された進路の定まった生活様式の中でしか安心を得ることができず、予見されなかった事柄に最大の恐怖を感じる」 第八章(汚名をすすぐ)「神経過敏さは、人と競争して負けた場合に特に顕著に現われる。それは就職の際に自分以外の人が採用されたとか、まるいはまた、当人が競争試験に落第したにすぎないことがある。敗者はそのような失敗のために恥をかく。そしてこの恥は、発奮の強い刺激になる場合もあるが、多くの場合は危険な意気消沈を引き起こす原因となる。彼は自信を失い憂鬱になるか、腹を立てるかどちらか、あるいは同時にこの両方の状態におちいる」 長谷川松治氏の訳少々解り辛い部分もありますが、皆様どう思われたでしょう。私には日本人はリスクを負うことを好まず、流行り物好きで、負ける戦を受けて経つ反面、負けたことの恥を忌み嫌うように思えます。歴史から未来図を描き、予測通りに問題が運ぶことに重きをおき、いざそうならなければ恐怖心からパニックを起こしてしまうと言えるのではないでしょうか。こうした日本人の有する性質から考えて、株式投資においてはマーケットの予測通りにならなかった時こそが本来の勇敢さが問われるべき時と思います。日本人の多くは計画好きですから投資活動に向かないと思います。未来の株価には計画もなにもありませんし、システムトレードが作り出す相場には実体性が無いからです。今更ながらルース・ベネディクトという人は今なお多くの問題を提起してくれます。 <サイト管理人> 2011年8月15日記述 |
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【他力本願性の強い日本人は投資に向かない?】 第18回 |
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ある政治家がローカルテレビ番組で発言していたことに、「義務も果たさず、何ら意思も無く、一方的によこせと言うのが今の日本人である」、「本来命よりも大切なものは情念や個性なのに希薄化している」、「教育が堕落している(自分の利益の為なら他人を排斥しても構わないという論理)」というものがありました。その政治家を好意的に見ている私ではありませんが、世の中を客観的に捉える能力は現職の国会議員よりも高いものと思っております。 結局日本人は「価値観が小さくなってしまっているというのか、今の日本人には価値観が無く、価値観という肝心なものをその場毎作ってしまう」ことを言及されていますが、これらは今に始まったことではなく、元々日本人はそうした資質も有していると思うのです。さらに同氏は、日本人のアジア化が進んでおり、人々は金銭欲、性欲、独占欲の塊と化していることを言及していましたが、株式投資を行う自分は日々金銭欲の塊なのではないかと疑念を抱いております。お金に対する欲望が自分の人生の第一にくれば、それ以外の礼節や恩、義理、義務というものを除け者とし、戦前までの日本人との間に大きな開きが出ることは確かと思います。しかし、金融資本主義やグローバル化が進んだ現在、戦前の日本人的態度を一方的に美化し崇拝するかのような風潮にはクエスチョンマークがつきます。戦前の日本は子供による殺人事件や暴行事件が毎日のように起こっておりましたし、帝国憲法が個人の権利を著しく制限していたからです。つまり、昨今の金融資本主義の下では個人が金銭欲を抱くことは当たり前のことで、政府が社会保障費の減額などといった政策を進めるようであるならば、自己の防衛の蓄財は必要不可欠なものになります。そのための手段としての株式投資なのです。 以前にも書きましたが、株式投資に関しては最低限の知識を得る為に投資本を何冊も読み、その中身について理解すると共に、様々な条件でスクリーニングをかける能力が求められます。何が言いたいかというと、仮に金銭欲から投資による利益を得たいとしても、その前に十分な学習が必要になることす。その時点においては「知識の習得が第一の目標」であり、利益を得ることは考えず、それぞれの投資本の勧めるロジックを理解することが大切になります。単なる金銭欲からはそうした学習行動には発展しないと思います。必要な学習を行わずに口座を開設し、自分の知っている銘柄や興味のある銘柄を購入するのは他力本願による利益の確保と同等です。 先日「中国が台頭している現在、アジアが次の世界経済の覇者となり、日本の価値はますます高まるという」コメントを聞きましたが、まさに他力本願性の塊のような言葉です。コメントをした人間は何を考えているのかと思いましたが、娯楽化したマスコミに理念を求めてはいけないのだと考えるようにしています。ですから私はテレビをあまり見ません。 他人任せ、相場任せでは勝っても偶然、負けても偶然となり、ひとつひとつの理由がわからず言い訳を繰り返すだけです。そして負けた時にはメンタル面で大きなダメージを受ける日本人は果たして株式投資などで勝利を得ることができるでしょうか。大切なのは他力本願ではなく、自ら考えをまとめて実践する強い精神力と思います。 <サイト管理人> 2011年8月16日記述 |
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【大人が株式投資で勝てない理由について考える】 第19回 |
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ここで言う大人とは肉体的なものではなく、精神的な事柄を指します。 精神的な「大人とはある時点から成長を止め、それ以降はその時点からの蓄積した知識や経験から判断を下し、一定の価値観の元考えなしに行動を決断を下す人間」のことを指します。 ですから中学時代に成長が止まった人間や高校時代に成長が止まった人間はその時点までのものでそれ以降の生涯を送るわけで、それ以降成長をしない人間とも言えます。メンタル面で中学生でも大人はいますし、高校生でも大人がいるのです。最近は情報が氾濫していることからも早熟傾向がますます進む為に小学生でも大人がいるのかもしれません。 学歴があっても使えない人間はそうした人のことで、新しい資格を取得し視野を広げるといったことも出来ず、学ぶこともせず、時代に取り残される結果になるのです。 無論メリットもあります。精神的負荷がかからない為に、自責の念に駆られることも無く、言い訳を繰り返えせることです。政治が悪い、世の中が悪い、景気のせいなのだと。こうしたことから精神的安寧は確保されます。 株式投資に大切なことは学ぶことを放棄せず、株式投資に一定の理論を構築する為の努力ができることです。必要な学習を怠らない人間です。そういう意味で、自己否定による精神的負荷に耐えられる人と言えます。 大人が株式投資において勝てない理由は「成長が止んだ人間だから」、「新しいことに興味を無くす人間だから」、「自己を否定しない人間だから」で、自分の過去の価値観に拘る為に、自分のロジックの誤りを外的要因に転化するからです。 大人の尺度は決して年齢ではありません。人間の脳は100歳でも20歳でも同じとある脳科学者が言っておりました。ただ、年を重ねるごとに集中職が低下し、あたかも記憶力が低下したように感じてしまうに過ぎないそうです。これは身体的能力を保持すること等からカバーできる問題なのです。 皆様も株式投資において成果を出すことを求めるならば、成長や興味を失わない「子どもの心(成長心)」を保持することが大切ではないでしょうか。 <サイト管理人> 2011年8月17日記述 |
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【FXと株式投資について】 第20回 |
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FXは外国為替取引の一種ですが証拠金取引という、自前の資金より大きな資金で取引するのが特徴で、儲ける金額が大きくなる一方で、損する金額も大きくなります。 私はこれまでFXを行ったことがありません。それは勝つ自信も勝つ確率も株式投資と比較して低いことが明白で、損失を出した場合の大きさはサジ加減となるからです。ここでは、FXと株式投資との比較をしてみます。
FXと株式投資の比較でまず一番にくるのが、投資先対象の数の違いです。FXでは、通貨(国)に投資するため、投資対象が20通貨未満となっていますが、株式投資では個別企業に投資するので、投資対象が3700銘柄程度と、大きな差があると見て取れます。 また、株の場合は値動が激しい(短期間で数十パーセント値下りすることもある)ので、FXよりも、ハイリスク・ハイリターンな商品だと言う人がいます。 初心者の方には、株式投資の方がより難しく感じるかもしれません。しかし、レバレッジという誘惑が株式投資よりもFXをはるかに危険な投資対象としてしてしまうのです。 単に対象の数で比較すると、20通貨の中から投資の対象通貨を見つけるのと、3700社もの中から投資対象を見つける違いがありますから、株式投資の方が選択肢が多くなります。 株式投資の場合は投資対象企業が倒産すると、株式の価値がゼロになってしまいますが、FXの場合には、国が破綻してしない限りゼロはありません。 しかしながら、株式投資は銘柄の選定条件(閾値)厳しく設定し、スクリーニングをかければ10銘柄以下に絞ることが容易に可能ですし、日経平均採用銘柄のような主力銘柄を購入することで倒産リスクを抑えることが出来ます。 それに対し、FXは通貨を選定する明確な数値的判断要素が乏しく、レバレッジという魔法が対象者のギャンブル心を高める為、冷静な取引を阻害すると共に、一度の負けで全てを無くすことも簡単に起こり得るのです。 もう少し掘り下げれば、株式投資では、信用取引行うことで、保証金の3倍程度まで取引を行うことができますが、FXの場合は、1倍〜400倍程度のレバレッジをきかせて、取引を行うことができる為、儲けを400倍に出来る反面、損失も400倍になる可能性があるのです。言い方を変えれば、求める利益金額が同じならば、FXは株式投資に必要な投資資金の「数分の1〜数十分の1の元金」の用意で可能です。 私にはFXは禁じ手ないし魔法としか思えません。株で負けFXに入っていく人を多く見ましたが、結局両方で損失を出しているのが現実のようです。 大切な財産を恐ろしい丁半博打で使うのではなく、如何に安全性の高い投資対象(株式)により安全性の高いタイミングで投資できるか、それこそが一番肝心なことではないでしょうか。勝つことこそ最大の目的ではないでしょうか。 <サイト管理人> 2011年8月18日記述 |
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【株式投資における論理性と想像力について】 第21回 |
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株式投資において論理性(ロジカルに物事を考えること)は必要不可欠です。しかし、論理的に物事を考えるほど見える世界が限られることも事実です。自分の理解が及ぶ範囲のみが現実で、それ以外は矛盾だらけの「あってはならない世界」になってしまうからです。 サブプライムローン債の破綻は金融工学の権威ですら想定外のものとなりました。この破綻は未来予測のパラメータである不動産価格の永続的な上昇という"定数"を誤ることから発生し、不動産バブルに限りが見られた途端に株価の下落が起こり、最終的にリーマンブラザーズの破綻やGMやAIGの事実上の倒産を招いたのです。ではロジックなど必要ないのでしょうか? 私にはそう思えません。想定外の事態が起こった時に自らがどう対処するかは「論理+行動力」以外の何ものでもないからです。 本来株式投資は想定外の事態が発生した時にこそ行うべきもので、発生してしまえば自然治癒的に次々と金融緩和政策が打ち出される為、株式市場に大量の資金が流入してきます。仮に不測の事態が起こった際、株式を保有していれば処分の対象となり、調整後の株式を買い入れる資金にもなります。 想定外とは想像を超えるものですが、想像できない事態が発生した時の対処法はロジカルでしかありません。ロスカットは言うに及びません。もちろん買い入れる銘柄選定においても十分な論理性が求められます。 「ロジカル=想像性の欠如=見える世界の限界」という事柄は否定しません。しかし、ロジカルでなければ冷静さを失います。だからこそ、見える世界の限界を広げる為に学習があると思います。学習により広げられた世界は新たなるロジックを生み、自らの心の成長を生むと思います。 <サイト管理人> 2011年8月19日記述 |
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【株を買わないと不愉快だから買ってしまう】 第22回 |
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タイトルからは何が言いたいのかわからないと思います。ここでは少々観念的なお話をしたいと思います。 人間の行動の基本は「不愉快だから何かをする」と言えます。ボランティアも同じで、助けない自分が不愉快だから被災地に赴くのです。結局自己愛の為に相手を大切にする以外はあり得ないからです。相手ありきではなく、自分ありきなのだという基本的なことを私も含めた皆様が忘れてしまっているとも思います。 こういう言い方をすると冷たく感じてしまうと思われますが、相手を思って何かをするということを突き詰めていけば、今自分が何かをしなければならない、それをしない自分が許せない、そして、それをしないことが「不愉快だから」という感覚に行き着くのではないでしょうか。 この考え方は人を好きになることや物を買うことなどにも共通して言えることで、全ては利己主義の上に成り立っています。世の中の為になったか、自分に対する徳を得たかはあくまで結果です。つまり、相手に対する優しさなども一方通行のもので、相手に都合の良いことを言うのが優しさなどではなく、自分が信じることを貫き接するのが究極の優しさと言えるでしょう。不愉快だから自分が良いと思うことを押し付けるのであって、相手がどう思うかというのは後付けの付録に過ぎないでしょう。しかし、優しさの本質はここにあると思うのです。 株式投資に置き換えて考えると、この銘柄を買いたいと思うのは「この銘柄を今買わないと不愉快だから」と言えます。そして、不愉快だから...は本心ですので、そのタイミングで株式投資を行えば高い確率で負けてしまいます。 投資で大切なことは自分を捨てることです。不愉快という考え方の一切を捨て、ロジカルに買い入れる条件を数値化することです。すべてを数値化することは難しいと思いますが、おおよそのものは可能ですので、買わないと不愉快だからという感情は抑えられると考えています。 私自身、相場がニュートラルな状況で出遅れ銘柄を買いたくなることがあります。買い場がやってこないことの苛立ち、つまり不愉快がゆえに買ったこともあります。しかしそうした手法で望んだケースの勝率は5割程度で、このパターンでは結果的に負けております。ですから余計に本心を消すことに重きをおいて投資に望んでおります。 株式投資において一番大切なことは自らをマインドコントロールする、不愉快を自制することではないでしょうか。株式投資は自分との心理戦争と思います。 <サイト管理人> 2011年8月20日記述 |
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【ヒルティ著:「幸福論」から学ぶこと】 第23回 |
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幸福論というタイトルの本は多く出回っていますが、ここではスイスの哲学者であるヒルティの「幸福論」を参考に有益な言葉をピックアップしてみたいと思います。 <現代の学識が古代の学問に比べて大いに劣っている点は、それが多くの場合、他人がある問題に関して何を知り、何を考えたかを知ることに尽きていることである。> <習慣的な勤勉を身につけるのを容易にするちょっとしたこつがある。まず何よりも肝心なのは、思い切ってやり始めることである。仕事の机にすわって、心を仕事に向けるという決心が、結局一番むずかしいことなのだ。一度ペンをとって最初の一線を引くか、あるいは鍬を握って一打するかすれば、それでもう事柄をずっと容易になっているのである。ところが、ある人たちは、始めるのにいつも何かが足りなくて、ただ準備ばかりして(そのうしろには彼等の怠惰が隠れているのだが)、なかなか仕事にかからない。そしていよいよ必要に迫られると、今度は時間の不足から焦燥感のおちいり、精神的だけでなく、ときには肉体的にさえ発熱して、それがまた仕事の妨げになるのである。 また他の人たちは、特別な感興のわくのをまつが、しかし感興は、仕事に伴って、またその最中に、最もわきやすいものだ。仕事は、それをやっているうちに、まえもって考えたのとは違ったものになってくるのが普通であり、また休息している時には、働いている最中のように充実した、ときにはまったく種類の違った着想を得るということはない。これは(少なくとも著者にとっては)一つの経験的事実である。だから、大切なのは、事をのばせないこと、また、からだの調子や、気の向かないことなどをすぐに口実にしたりせず、毎日一定の適当な時間を仕事にささげることである。> 幸福論には「仕事中に株価が気になるようでは投資では勝てない」所以が記されているようで、私たちに多くの問題を提起してくれます。この名著を一読することは大きな意味があるように思います。 <サイト管理人> 2011年8月21日記述 |
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【アセットアロケーションとポートフォリオについて】 第24回 |
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資産運用に際し、一般的に使われる言葉に「アセットアロケーション」や「ポートフォリオ」があります。簡単に解説しますと、 アセットアロケーションとは資産配分のことです。金融商品だけでなく、資産クラスで運用することをいいます。 資産運用といっても、大きな資金を運用する場合は個別銘柄から入らず、運用する資産を、「国内株式」,「国内債券」,「海外証券」,「不動産」,「現金」,「貴金属」など資産クラス別にどのような割合で分配するかという決定し、その後、資産クラス毎に、銘柄の選定に入るものです。 ポートフォリオとは、資産をどういった金融商品に、どの程度の割合で投資するかを指し、資産を管理する上で大切なポイントになります。実際に運用する場合は、リスクやリターンを考えて複数の金融商品に分散して投資するのが一般となります。 私はアセットアロケーションもポートフォリオもあまり考えに入れておりませんが、ファイナンシャルプランニングの概念からは重要な問題となります。 特に株式投資は現物取引であっても大きなリスクを伴います。ですから、金融商品に係わる場合、ポートフォリオ理論から定期預金や投資信託、日本国債、MMFやMRF、生命保険などにも分散的に資産を配分することが望ましいとされています。 私が上記を考えに入れない理由は、面倒であることが第一ですが、定期付終身保険に加入していること、積立て年金をしていること、運良く現在"円"が強い状況にあること、株式投資の口座に資金を振り込むことがMRFの購入に繋がっていること、株式投資に使う資金は自分の資産の三分の一を上限と決めていることなどが挙げられます。 ここに定期預金と投資信託が割合よく入れば一般的にいうポートフォリオが完成することになりますが、公社債投信ではない株式投信は常に株式を保有していることに繋がる為に納得がいかず、現在のような低利状態で定期預金を組むことには魅力が感じられません。 ただし、重要なことは、株式投資に重きをおかないことです。含み損を取り返そうと自分の預貯金の9割以上を株式投資に回してしまった挙句に多額の含み損を抱えた人もおりました。 株式投資に大切なのは冷静さと行動力です。損失を出しても良いという意味ではありませんが、仮に含み損を抱えたとしても自分が投資に回す資金割合をしっかりと守り、出来るだけ勝率の高い状況で株式の購入ができる環境を整えることが肝心と思います。それが結果として健全なポートフォリオの構築に繋がるのでしょう。 <サイト管理人> 2011年8月22日記述 |
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【貯株と定期預金はどちらが効果的か?】 第25回 |
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私は以前のコラムにも再三に渡り書いておりますが、定期預金はしておりません。なぜならば現在のレートがあまりにも低すぎること及び、定期預金という期間商品を買うことで資金の自由度が奪われるからです。 静岡県からコラムを発信しておりますので、地元の清水銀行様を例に挙げますが、2011年8月23日現在、300万円以上の定期預金のレートは以下の通りです(ちなみに普通預金は0.020%です)。
なお、税引後の金利は分離課税の場合、80%を乗じた金利が目安です。 ちなみに、上記は単利計算です。 これを見てどう思われるでしょう?1000万円以上の大口定期5年物で仮に1000万円預け入れた場合で年間1万円の金利しかつかないのです。確かに定期預金は自由度が奪われるといっても、1000万円まではペイオフ制度により元本の保証があり、必要に応じて中途解約も出来ます。無論、その場合は契約していた期間によって金利が下がることと、解約手続きに皆様の大切な時間を割かなくてはなりません。 私が定期預金をしない理由は手元資金の自由度が低くなること、別の商品を買う場合手続きに時間がかかる為、そうした物の購入にタイムラグを生じてしまうこと、及び現在の低金利に尽きます。確かに1万円は大きいと思いますが、投資対象の変更のし易さ、解約手続き等を時間に換算すれば決して大きな金額には思えません。それよりも日頃の無駄遣いを考えたほうが良いのではないかと思うのです。毎月1万円ならば定期預金を一定割合組むと思いますが、しかしこうした想像には意味がありません。 株式投資における貯金などというものはありませんが、マクロ的に見て毎月株を一定金額買い入れ保有する、いわゆる「貯株」という言葉(投資パターン)は存在します。日経平均株価が右肩上がりの時代に流行った投資手法です。 その時々の割安株を選別し、常に一定割合株式を追加保有していくもので、株主優待や配当も大きな要素となってきます。小型株ですと年間3%配当というものも多く存在しますので、株価に変動が無ければとても魅力的な投資手法です。しかし、株価は日々における売買の成立価格ですので、上下変動の無い銘柄はありません。これまでの結果としてほとんど値動きのない銘柄も極々少数存在しますが、大半はマイナーな銘柄で、会社自体の規模も小さく、大きな経済変動が起これば経営自体に難が生じてしまう可能性があります。期間が長ければ利益の出る確率が高い手法である反面、資金が必要な際には評価額がどうなっているのかは解からないトレンド任せの方法です。 私の言う投資手法は、勝つ確立が高い時のみ買い入れるというものです。つまり、投資タイミングはマーケットの動きによって決められるのもので、普通に考えればヤキモキするやり方です。しかし株式投資における損失は一般的にとても大きなものですから、どうしても貯株という方法を選択をされるようでしたら、パニック相場の際に株式を買い集めるないし、消極策をとって定期預金をされることをお勧めします。皆様はどのようにお考えになるでしょう。 <サイト管理人> 2011年8月23日記述 |
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【一生懸命や努力が報われない株式投資からの脱却】 第26回 |
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株式投資を始める際は、皆さんが本屋で気に入った投資本を手にするかインターネットのサイトに書かれた株式用語を読み理解されるでしょうから、全くの知識無しに株式投資を始める人は少ないと思います。これこそが一般的に言う一生懸命や努力になるのでしょうが、投資本に書いてあることはミニマムの知識であり、知識だけで利益を出せないのが株式投資だと私自身感じています。 無論、経験則で片付けられることでもなく、投資暦20年でも1年でも結果には大きな差が出てしまいます。もし経験で利益を出せるならば株式投資は技術よいうよりも技能的な側面のものとなり、中世ヨーロッパで言うところの徒弟制度のようなものが出来上がってくると思うのですが、現在のところそうしたものは存在しません。 過去20年分の日経平均のチャートを見ればわかるように、株式投資で儲けるのは簡単だと誰もが思ってしまう形をしています。しかし、実際に取引を開始すると容易に利益を上げる事が出来ず、投資前の意気込みはいつの間にか消沈してしまいます。 それはなぜかを簡単な言葉で表せば、「今買わないともっと株価が上がってしまう(買いそびれてしまう)」という恐怖、「今買ったら世界経済も含めて株価などどうなるかわからない(パニック相場で買うことが出来ない)」恐怖に負けてしまうからだと思います。前者は高値掴みに繋がり、後者は利益を生み出せないことに繋がってしまいます。 私が思うのは、多くの方が一生懸命や努力の矛先を間違えているのではないかということです。知識を身に着けるのは最初の段階で済むことで、後は少しずつ追加したり修正するだけですから、これは一生懸命や努力には当てはまりません。 では、本当の努力とは何なのか?私は心理・精神論に行き着くと考えています。「株式投資は心理戦争」で、特に内なる敵との戦いのように思うのです。自分の心に負けない為に一生懸命自分なりの高い閾値(投資ロジック)を守るであるとか、株式投資を中心とした生活にならないよう努力するのが「本来の一生懸命や努力」で、それを超越すると目先に囚われないことが当たり前のことになりますから、一年中株式相場に目を配らなくても良い自由な時間を得られるとも考えます。 私も含めておおよその人は素人の個人投資家と言われる人間です。無理に株式投資をやらなくてもいいのです。私の立場で株式投資を楽しむとまでは言えませんが、過去のチャートからも解るように年に1回か2回は季節外れのプレゼントをもらえるチャンスが来るでしょうから、のんびり構えれば良いのではないでしょうか。 明智光秀ではありませんが「時(土岐)は今なり」の状況下で本当の意味での「心の努力」が求められ、報われると思います。 <サイト管理人> 2011年8月24日記述 |
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【ゴルフと株式投資は似ている?】 第27回 |
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趣味の話で恐縮ですが私はゴルフが好きで、というよりゴルフクラブが好きで、本間ゴルフからテーラーメード、タイトリストまでいろいろなメーカーのクラブを使ってきました。2000年前後に発売されたブリヂストンのアイアンのヘッド形状は眺めているだけで満足するほどです。ここで趣味の話をするのは変ですが、何が言いたいかというと、私はゴルフクラブメーカーに踊らされている素人であり、結局オタクなのです。 さて、株式投資とゴルフ?一体何の繋がりがあるのかと思われるでしょうが、ここにも共通点があります。それは以前のコラムにも書いたようにプロと素人がいるということです。無論ゴルフ以外のスポーツでも同じことが言えますが、それ以外のスポーツを知りませんので今回はゴルフを例えに出させてもらいました。 プロゴルファーは一年中ゴルフクラブを手にし、ツアーの期間中はひとつでも順位を上げシード権を確保する為にプレーをします。また、ゴルフが仕事ですから賞金を稼ぐことが一番の目的でもあります。ここでまた個人的なことを書いてしまいますが、全盛期の尾崎将司プロのプレーには後光が差すほどの凄みがあり1996年の日本シリーズ最終日18番ホール224ヤードの4番アイアンショットは今でも忘れられません。それから、現在の福島晃子プロはプレーに優雅さを湛えております。トッププロであるこれらの人たちは観客を楽しませるという賞金以外の部分でも貢献されており尊敬に値します。 私たちアマチュアゴルファーは賞金稼ぎが目的ではなく、如何にして楽しくゴルフをするか、どうしたら上手くなるのかということが目的で、新しいゴルフクラブが出るとついつい目を奪われます。古いクラブは新しいものよりも劣ると錯覚しがちですが、トッププロでも10年以上前のモデルのパターやウエッジ、フェアウェイウッドを使っている人がおり、古いからダメだというより、自分に合っているクラブに出会うことこそが肝心なのでしょう。 自分に合うクラブ選びというのは株式投資の手法に置き換えれば、自分なりの投資手法を見つけることに他なりません。プロが気の毒だと思うのは、体調が悪くても試合に出なくては賞金が稼げず、スイングが壊れても微調整をしながらプレーを続けなくてはならず、私生活までをも節度を求められてくることです。テレビ中継などを見ていると、やはり自分はプロになる資質の無い素人で良かったとつくづく思わされます。 プロの投資家(トレーダー)は数年でスクラップになってしまうと聞いたことがありますが、どのような相場でも毎日利益を出すことを求められればそうならざるを得ないとも考えさせられます。仕事とはいえ実に過酷な状況で働いているのだと思います。無限ともいえる情報を誰よりも1秒でも先に入手しなくてはなりませんし、相場全体の状況を把握し、判断を瞬時に求められ、実行しなくてはなりません。 以前も書きましたが、素人の特権は「今日は暑いからゴルフの練習をするのを止めよう」、「腰が痛いからしばらくゴルフをするのを自粛しよう」、「寒いから、雨だから...」などが適うことです。それはある意味で自制とも言えますが、投資においても相場を眺めながら「急いで買い入れをしない」ことや「勝つ確率が高い状況だけ買う」といった自由が利いてきます。 皆様のこれまでの投資成績が買っているか負けているかは別にして、大半の個人投資家(一部の特定投資家も含む)はゆっくり考える時間もあり、買い入れの判断にも数日の余裕があることが多いといえます。その特典を目一杯利用して、皆様が独自の勝ちパターンを確保し、その時が来るのを待って投資ができることは最高の特権に思います。 <サイト管理人> 2011年8月25日記述 |
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【単なる眉唾精神は投資に通用するのか?】 第28回 |
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眉唾とは大辞泉によれば<眉に唾(つば)をつければ狐(きつね)などに化かされないという言い伝えから、だまされないよう用心すること>とされています。 私のコラムは株式投資を皆様に勧めるものではありませんし、私なりの必勝ロジックを正確に明記している訳でもありませんから、当然眉唾精神でお読みになることを推奨します。 あくまで自身の「リスク軽減の投資スタンス」を簡単な言葉で書いてきたこと、結果として利益が出ていること、そのことだけが真実であります。 さて、眉唾精神だけで株式投資で利益を得ることが出来るでしょうか?答えはYESでもNOでもなく、勝つ確率が上がるということです。しかし、ネガティブにものを捉えるだけでは思考レベルで収束してしまう為利益を上げられず、株価は結局値下がりするという「ネガティブ思考」+下落局面での買いという「判断力と行動力」が必要になってきます。 少々話を一般的な問題に振り替えますが、現在のトレンドとして自然エネルギーの有効活用(太陽光、水力、風力発電)や電力の自由化がしきりに叫ばれております。 太陽光発電にはメリットも多くありますが、太陽光パネルを広大な大地にを敷き詰めることは日光が土壌に降り注ぐことを阻害し、その土に住んでいる草花や昆虫類、微生物類の生態系を完全に破壊してしまします。 水力発電は施設が大掛かりになることは言うに及ばず、ダムにより川を遮ることで川の流れる力(水流エネルギー)を大きく奪う為、下流に住む生物の生態系に大きな影響を及ぼすことが過去のデータから明らかです。 風力発電も水力と同様「風のエネルギー」を奪うことになりますから、風下の環境を損ねることに繋がってくるのです。これは簡単な物理の法則と言えるでしょう。 私はこれらの自然エネルギーには賛成も不同意もありません。しかし、環境を逆手に取ったビジネスが存在すること、そこから新たな金融商品が生まれること、結果として自然のエネルギーを人間が奪い生態系を崩すことだけは理解しています。自然エネルギーこそこれからの産業の中心というコメンテーターやコラムを目にしますが、電力確保を目的としたメリットを述べるばかりで、自然を破壊することに繋がっているなどとは言いませんしコストの問題も多く論じられません。物事にはメリットとデメリットが存在していることを明確にしなければならないでしょう。 株式投資に話を戻しますが、眉唾とは単なる情報の否定に過ぎません。肝心なことはあらゆる事象のメリットとデメリットを正確に把握し、今そこにある本質を理解した上で意識的に否定的立場を推進することではないでしょうか。このことは結果として相場の裏を書くことにも繋がり、目先の情報に踊らされないひとつの自制となるように思うのです。 <サイト管理人> 2011年8月26日記述 |
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【『孫子』の兵法が教えてくれること】 第29回 |
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孫子は、諸子百家、いわゆる中国春秋時代の思想家です。兵法書『孫子』の成立以前は、戦争の勝敗は天運に左右されるという考え方が強かっのですが、彼は戦争には勝った理由、負けた理由があり得ることを分析しました。書物としての『孫子』の意義はここにあると思うのです。 ここではいくつか株式投資において為になる言葉をピックアップし、解説をしてみます。 ○ 算多きは勝ち、算少なきは勝たず。 <戦いは勝ち目があるから勝ち、勝ち目が少なければ勝てない。ましていわんや、勝ち目がまったくないのに戦っても、勝てるはずがない。> ○ 兵は拙速なるを聞くも、いまだ功の久しきを賭ず。 <戦いはすばやく集中してやるのが良く、ぐずぐずと引き伸ばして、国家国民の為になったなどという例はない。※長期戦は避けよ、泥沼になっては危険この上なし。> ○ 兵の形は実を避けて虚を撃つ。 <戦いの形、作戦は、敵の備えの厚いところを避け、隙のあるところ、手薄なところ、油断しているところ、すなわち「虚」を衝け。> ○ 兵は詐を以て立ち、利を以て動き、分合を以て変を為す者なり。 <戦いでは敵の裏をかくことを中心にし、有利なところを見極めて動くべきで、自在に分散したり集合したりして変化の形をとっていくべきだ。> これらは戦術に関するものであり、株式投資という他人(よそ)の資金を自分の手元に振り返るという戦いにも役立つものと思います。上記の言葉を私なりに連結して文章にしてみます。 株式投資は勝ち目があるパニック相場時にこそ行うべきもので、自分が買った銘柄をいつまでもホールドせずに利益が出ても損益を出しても一旦降りるというのがベストな方法でしょう。また、買い入れるタイミングは相場が手薄になるところ、言い換えれば投機筋が換金売りを行っている状況であり、一度に資金の全額を投下せず、買い下がりを意識した分散投資を行うのが良いでしょう。 2000年以上前の偉人の言うことには現在の株式投資に通ずる問題が多くあるように思われないでしょうか?それは株式投資が戦争と同じだからなのでしょう。 <サイト管理人> 2011年8月27日記述 |
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【銘柄に好き嫌いを作らないことが勝利の近道】 第30回 |
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私は日経平均やTOPIX指数を確認しますが、いざ買い入れに際しては日経平均採用銘柄しか見ていません。その中からスクリーニングをかけ、買い入れる銘柄の優先順位をつけます。そして翌日買い入れ割合に応じた成行買いを行います。 多くの方は自分の気に入った銘柄や嫌いな会社があると思います。思想的にどうのといった部分もあれば、前回の取引で利益が出たから、損益を出してしまったから、その他理由はいくらでも思い当たります。当たり前のことですが、株式相場は皆様の好みを聞いてくれるわけでもなく、証券所は皆様方全員に利益を分配する為の取引所でもありません。 私にも過去に利益を生み出してくれた銘柄やその逆もありますが、今は思い入れもありません。実際に自分の生活にダイレクトに関わってくるわけでもなく、その会社が規模を縮小しようと、海外に生産拠点を移そうと株式投資においては単なるニュースだからです。以前勤めていた自動車用照明機器メーカーですら株価の上下に何の感情も抱きません。無論勤めていた時でもそうでした。 ここで何が言いたいかというと、銘柄の選定に際して差別的感情を入れてはならないということです。あくまでロジカルに選別するために多くの指標があるのですから、それを有効的に活用することこそ一番の問題で、好き嫌いは二番目より遥か彼方の順位になります。以前利益を上げた銘柄の財務諸表には一切目もくれず、ひたすら株価を追いかけている人、そして、以前買った時の価格が次回購入の目安と思っている人などは真っ先にプログラム化されたトレーディングシステムの標的とされるでしょう。 肝心なことは四季報や企業のIR情報を調べ、財務的にどうなっているのか、利益率はどうなのか、配当性向は、過去の増資の経緯はどうなのか...を中立な立場で見る目と、先に書いたスクリーニング能力およびその閾値を自ら定めることです。 参考として、過去の四季報は必ず取って置くことです。1集(新春)から4集(秋)まで発売されますが、少なくとも過去5年分の四季報(20冊)を手元に置かなければ、財務状況の推移、投機筋の買い時期、売り時期を確認することすら出来ません。古いデータはインターネットで参照できないことがその理由ですが、少々がさばるのが難点です。 この四季報を更に発展させると今度は日々の大量保有報告書のデータベースが気になるようになります。デイトレーターを目指すわけではありませんので、必ずしも必要な作業ではありませんが、底割れの可能性を測ることが出来ます。 <サイト管理人> 2011年8月28日記述 |
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【推奨銘柄を提示するサイトの真偽について】 第31回 |
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まず答えは「解らない」です。私自身、推奨銘柄を提示するサイトや、過去の利益額や勝率について大々的に表示しているサイトを閲覧することはありません。 株式投資を始めた当初は何度か見ていたこともありますが、そこで利益を得たとしても、損益を出したとしても理由が明確ではない為、現在は参考にする必要が無くなりました。その理由としては、機関ないし証券会社、投資助言サイトといった他人を頼りにして株式投資を行っても、肝心な自分のスタンスというものが確立されませんし、失敗の原因から次につなげる術が見つけられないからです。結局、自ら考えずに他者の売買指示に従うだけではお金以外は何も得られないと思うのです。 推奨銘柄を他人に聞くこと自体問題と思いますし、そうしたサイトを参考にすることにも意味を持たないと考えます。ですから逆に私は推奨銘柄を他人に提示することができません。大切なことは、株式投資は自己責任であること、一度失敗をしても立ち直れる損失額で抑えること、失敗の原因がわかる投資手法を採ることだと思います。 もしも経常的に利益を上げておられる情報サイトがあるとするなら、そのサイトではどういった指標にて投資を勧めているのか、どういったスクリーニングをしているのかという裏を知る必要がありますし、株価が上昇する為のソースをどのようにして得ているのかを考えなくてはならないと思います。 ちなみに、8桁程度の小額の資金でも株価の操作は可能です。ですから、小型銘柄で見せ掛けの勝率を作り出すこともできるという現実を踏まえた上で、各投資助言サイトを参照されることをお勧めします。 確実に言えることは、日本国債よりもリターンが大きい金融商品には十分注意されると共に、すべては自己の判断にて投資すべきということです。 <サイト管理人> 2011年8月29日記述 |
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【証券会社を選択する際のポイント】 第32回 |
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株式投資を行うに際し証券会社を選択する基準は人によって異なります。 ポイントは大きく分けて、「証券会社から得られる情報量」と「手数料」と言えるでしょう。私は情報量から総合証券会社を選んでおります。無論会社の信頼性も重要な要素になってきます。結局私の利用している証券会社の手数料は高くなっておりますが、数百円にこだわって数十万円から数百万円単位で含み損失を出す人が多いことを考えると、手数料の問題は小さなことにも思えます。 しかし、大半の方は手数料を気にされることと思います。そこで本節では手数料の安い証券会社を選ぶポイントについて書いてみようと思います。 現在、総合証券会社及びネット証券買会社を合わせると、オンライン取引が可能な証券会社は50社超あり、手数料が安いとされるネット証券会社も、料金体系やサービス内容は様々です。 ですから、ここで肝心なことは自分の動かす資金量と、短期トレードを中心とした取引を行うのか、長期的な取引を行うのかというスタンスです。残念ながら中長期スタンスの取引に否定的な私ですので、有益な情報を提供できるのかわかりませんが、ポイントは ○「自分の取引に適した料金体系であるか?」 ○「希望商品(ミニ株・信用取引・外国株等)を取り扱っているか?」 などとなります。しかし、どの会社が自分の好みに合うのかを知ることは難しいと思います。ですから、証券会社の口座は複数作られ、情報得る為だけの会社、取引を行う為の会社と使い分けることは有益だと思います。 手数料に関して追記すると、約定金額や投資する商品などによって違いがあります。例えば国内株の取引手数料には、1回の約定毎必要な「都度手数料」と、一日の約定代金の合計額で算出される「定額手数料」の2つがあります。都度手数料と定額手数料のどちらを選択しても、約定金額の大小によって料金設定が異なってきます。 また、成行と指値注文とで料金が異なるケースがあります。如何にして安く手数料を抑えるのかを重点におくならば、自分の取引する価格帯や頻度を十分に検討することが良いと思われます。 <サイト管理人> 2011年8月30日記述 |
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【賢人の言葉から学ぶこと】 第33回 |
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歴史的著名人は我々に多くの言葉を残してくれています。際限なくありますので、ここでは株式投資に関係のある名言を少し書きたいと思います。 今日、私は自分の問題から抜け出した。いやむしろ、問題を自分の元から放り出したのだ。問題は私の外にあったのではない。私の中に、言ってみれば私の主観を原因とするものだったからだ。 [マルクス・アウレリウス:ローマ5賢帝] 人間が人間として生存しうるのは、言葉によるものであって、沈黙によるのではないのである。しかし言葉は、沈黙との連関を失えば萎縮してしまう。沈黙とは単に「語らざること」ではない。沈黙はひとつの積極的なもの、ひとつの充実した世界として独立自存しているものなのである。 [マックス・ピカート:医師,著述家] 私たちは、ただ自由に、しかも自分を偽らずに生きていくほかないのです。生きるということは同時に成長すること。あるいは成熟するということなのです。それがある段階に達したとき、ある瞬間に、この人格とか、人間の尊厳とか言う言葉の意味が見えてくる。 [森有正:哲学者] 我々の周りにある偉大なことの中でも、無の存在が最も素晴らしい。その基本は時間的には過去と未来の間にあり、現在の何ものをも所有しないというところにある。この無は、全体に等しい部分、部分に等しい全体を持つ。分割できないものと割り切ることができるし、割っても掛けても、足しても引いても、同じ量になるのだ。 経験は決して間違えない。間違えるのは人間の判断だ。自分で実験してもいない結果を予測して、判断を間違えるのだ。 人が一番惑わされやすいのは、自分自身の考えによってだ。 我々の知識はすべて、我々の知覚に基づいている。 [レオナルド・ダ・ヴィンチ:科学者,哲学者,芸術家] 皆様のそれぞれの捉え方があると思いますので、これらについて解説を加えることはしません。ただ、私が言いたいのは、各人が何を思い、自分ならどう考える、または、どうするという答えを導き出す為のきっかけになればと思っています。 それぞれの名言における言葉の一部を「株式投資」と置き換えて読むことで見えてくるものがあるのではないでしょうか。投資の究極は心理学や哲学とも関わってくると思うのです。 <サイト管理人> 2011年8月31日記述 |
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【息抜きとしての株式投資性格診断】 第34回 |
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自分が株式投資に向いているのか改めてチェックする為に、遊び心から幾つかのサイトで性格診断を行いました。 結果の大半は「慎重すぎる為、個別銘柄では売り買いのタイミングを逃して予期せぬ損害を被る可能性があります」「未完成投資家タイプです」とのことでした。 客観的に見てその通りだと思います。1年に1回から3回程度の買い入れタイミングを待つというスタンス、パニック相場でのみ買い下がりを意識した投資を行う私には相応の答えと言えます。 大切なことは自分を知ることですので、皆様もたまにはこうした診断チェックを受けてみるのも息抜きとして面白いのではないでしょうか。 「OCNマネー:株式投資の正確診断チェック」 http://money.ocn.ne.jp/advice02/start.html 「IPO & 株式情報サイト:投資診断チェック」 http://ipoweb.abz.jp/toshichk.cgi これらの結果が何を指標にして答えを出しているのか明確ではありませんので、あくまで遊び程度ですがいかがでしょう。ここにリンクを貼ったサイト以外にも多くの診断ページがありますので、お探しになるのも良いのではないでしょうか。 <サイト管理人> 2011年9月1日記述 |
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【自分のロジックに合わない論理にも理解を示すことが肝要であること】 第35回 |
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私は換金売りから大きな下落を伴うパニック相場での買い入れを行いますので、短期トレードを基本としています。 しかし、グロースやバリュー中長期投資で利益を出している人もいらっしゃるはずです。そうした方にはそれぞれのロジックがあり私は否定しません。中長期投資に関心があることは言うまでもないのですが、現状その方法を確立できず、様々な書籍等を参考にすることもあります。日本国が金融主導のインフレ経済型の政策に舵をきれば長期上昇トレンドになる可能性が高く、外的環境の変化から長期投資も有効な手立て(保材)になると考えられるからです。 少々話が逸れますが、20年以上前の政治討論番組で小田実、野坂昭如、石原慎太郎、浜田幸一がそれぞれの主張を展開しておりました。小田実氏といっても私達世代では知る人もいないと思いますが、極左の論客で、九条の会発起人、今は故人です。マルクス主義には懐疑的で、晩年は社民党を支持しておりました。とてもロジカルな人でした。野坂昭如氏は無政府主義者として知られていますが、農業の重要性を訴え続けている一人です。映像で見るときにはいつも酒が入っているようで、けんか腰の稚拙な感を受ける人です。皆様の知る石原慎太郎氏は一見コンサバに思われがちですがリベラリストを装ったノスタルジストでしょう。浜田幸一氏の政治的主張だけはコンサバと言っていいでしょうが、田中派の流れを幾分くむ彼の本当の心情は知ることが出来ませんし、たいして主義というものがあったとは思えません。 以上からもこの面々が討論をしても落とし所はなく、主張同士がぶつかり合うだけなのですが、各人が目指す将来の日本の在り方が異なる為にそうなってしまうのは必然で、手段こそ異なっても目的は理論整然としています。各人は理想の日本を思い描いていたはずです。だからこそ私たちはそれぞれの主張を理解し、その中で自分の肌に合うものを指標とすればいいと思うのです。また、自分なりのロジックの確立はこうして始まっていくようにも思えます。単に趣味趣向が異なるから聞かないのではなく、あらゆる角度からアプローチするロジックは理解すべきで、最初から排斥するのは好ましくないと思うのです。 株式投資に話を戻しますが、「逆もまた真なり」なのです。自分と反対の意見は有益な情報原です。しかし、その都度自分に都合の良いことをピップアップしてはロジックが成り立ちません。他の方法を知りながらも自分のスタンスを定める。これこそが株式投資において利益を得る為に必要な最低限の概念と言えるのでしょう。 <サイト管理人> 2011年9月2日記述 |
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【損切りのタイミングについて考える】 第36回 |
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いざ買い入れたものの、含み損が発生し、相場の反転も見られないケースも起こりえるでしょう。 換金を伴うパニック的な下落局面による買い下がりは含み損を必ずといって良いほど伴う投資手法ですから、損益の割合が一定額以上になった場合や、外部環境の更なる悪化から相場の好転が見られない時には損失を出しても一旦資金を引き上げる必要があります。 その具体的なタイミングをここで明記することは難しいのですが、投資資金全体の7.5%程度含み損が発生した場合には事実上投資タイミングを誤ったと言ってよいでしょう。 前述のとおり私の買い入れは価格帯による分散投資となりますので、一回目の買い入れを25%とし、投資金額を切りの良い1000万円にすると250万円分の買い入れを行うことになります。 その250万円が日経平均の下落に伴い、約定時から連動して5%値下がりすれば、含み損は12.5万円になります。12.5万円は全体の資金からすると1.25%ですから、基本的に損切りのタイミングとはなりません。 ではその時点で二回目の買い入れ(250万円)を行った場合はどうなるでしょう?さらにそこから5%の下落があれば、トータルで37.5万円となります。これは全体の投資資金の3.75%に当たります。よってこの時点においても売り切るタイミングではありません。 3回目の買いタイミングが発生し、さらに5%下げてしまえば、トータルで75%の資金が入っていますから元金は750万円です。初回分は15%の含み損、二回目分は10%、三回目分は5%となり、合計で75万円の含み損となります。最初に記述したように、この時点で今回の投資は失敗ということになります。 おおよその場合、5%刻みの買い下がりでは、3回程度の買い入れを行えば反発するケースが多いのですが、外部環境を勘案しながら損失を確定し、更なる下落での買いに備えて一旦資金を確保するという手段が上策と思います。 これを行わなければ、2008年のリーマンショックによる下落相場といったケースでは対応が適わなくなってしまいますし、株式市場から退場することを意味します。 上記はあくまでサンプルの投資金額かつ買い入れ割合ですが、私はこのようにしてリスクというものを考え投資をしています。 なお、日経平均が5%下がったからといっても、手持ちの株がそれ以上の割合で下落することが多くあります。ですから、仮に25%ずつの4回買い下がりを意識した投資としても、投資資金の全額分を購入できるかは相場によってまちまちとなります。 皆様がパニック相場での投資を考えられているのならば、日経平均の3%の下落を指標として買い下がるですとか、一回目の投資資金は全体の10%にするですとか、多くのパターンを想定し、どのように買い下がるかを十分検討して投資に望まれることをお薦めします。これは一般的に言う10%ルールではないのです。 <サイト管理人> 2011年9月3日記述 |
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【現物投資では日経平均株価が下がって喜べることが肝心であること】 第37回 |
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手持ちの株が無い状況では、日経平均株価は下がって欲しいものであり、逆に上がれば買いのタイミングが遠のくため残念な結果とも言えます。 株式投資では相場に感情移入をすべきではないとは言っても、人間である限り下がって喜ぶのは当然の摂理に思います。 また、私がこれまでに述べてきた投資手法では年中の大半を手持ち株無しという状況を作り出せますので、一般的な投資家とは間逆の感情を有することになります。 仮にパニックを伴う下落局面で、初回買い入れを行なっても、買い入れ割合が20%程度でしたら更に下がることを期待してしまいます。株式は自らのロジックに従って買わざるを得ないものですから、感情で約定するものではありません。しかしこの段階では喜ぶべき状況といえるでしょう。 買い入れ割合が50%程度になると株価は上がって欲しいという反面、もう一段の下落を望む気持ちも生まれます。ただ、パニック状況における買いを行なう人間でも恐怖心はありますから、底が見えない状況ではそろそろ反転してもらわなければ...と思ってしまうことでしょう。 私は感情を捨てること、即ち、精神的に自己を抑制することこそが株式投資において重要なことと書き綴ってきましたが、50%程度の買い入れでは恐怖心を感じるよりも次回の買い入れに備えて銘柄選び(スクリーニング)を行うことや、外部環境の急激な変化から降りるタイミングを同時に計ります。 株価の反転(修正レベルを含む)を狙っているわけですから、買い入れれば入れるほど利益も大きくなり、投資資金に余剰金があるうちは喜ぶことが肝心と思います。 投資資金の100%を買い入れた時には上がることのみを望むと同時に、完全に降りるというタイミングをロジカルに算出しなくてはなりません。この判断材料を具体的数値で示すことが出来れば利益率も限りなく高くなるのでしょうが、確立できるものではありません。最終的には感覚に頼ってしまっているのが現状です。ですから、株式投資はロジックであると共に心理戦争かつ精神論なのです。 話を戻しますが、株価が下がって喜べるのは幸せで、これから起こる相場で大きな利益を上げるチャンスが近づいていることを示しています。ですから、常に手元資金を確保していることが重要になるのです。 <サイト管理人> 2011年9月4日記述 |
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【株式投資を行うことの弊害】 第38回 |
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オンライントレードが普及した今、直接店舗に出向いたり、電話で注文するという工数はほとんどかからなくなりました。また、オンライントレードならば、時間を気にする必要もほとんどありません。サーバを介して取引をするため、清算時間を除けば、ほぼ24時間売買の注文が可能になっています。 現在はPC取引ではなく携帯電話での取引が主流になっています。つまり、時間も場所もまったく気にせずに、自分のペースで株の取引ができる時代になってしまったということです。 これらのことが意味するものは、一旦のめり込む事で仕事時間も含め株式投資に多くの時間をとられる可能性があることです。大概の人間はそうした状況に陥り、本業がおろそかになり、全ての生活リズムが狂ってしまうのです。私は自制の意味も兼ねて翌朝の成行き注文以外は行いませんし、携帯電話での取引は一切行いません。 また、株式投資を始めることで、多くの弊害を生むことも事実です。 損得に関係なく金銭感覚が麻痺し、それまでの生活様式が大きく変わってしまうことが第一でしょう。 さらに、政治経済など、今まで興味が無かったことに目を向け新聞などを気にするようになる反面、自分に都合の良いニュースばかりピックアップし、大局でものを捉えられなくなってしまうことも挙げられます。 それから、上場企業名や株価を覚えるばかりで、企業活動の本質を捉えられず単なる評論家になってしまうことや、世界情勢や為替について常に気になり、必要のない情報収集に多くの時間を割いてしまうこともそのひとつと言えるでしょう。 もうひとつは、毎日株式投資コラムニストによる「本日の市況」や「明日の相場展望」などのコメントに流され、その内容の矛盾に気づかなくなることです。確かに一日毎の話には矛盾がありません。しかし、二日前、一ヶ月前、半年前のコメントを記録しておけばわかるように、複数のコメントの内容には大きな隔たりがあることが解ると思います。 株式投資で勝つことは自分との心理戦争ですが、株式投資に生活を呑み込まれないようにするのもまた心理戦争なのです。人間にとって一番大切なものは有意義で価値ある時間を如何に過ごすかということではないでしょうか。 <サイト管理人> 2011年9月5日記述 |
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【ここまでのコラムの総括】 第39回 |
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藤枝市という東海地方から掲載したコラムをここまでお読みの方がおられるようでしたらまず感謝申し上げます。 なお、自分なりのロジックを解説するにあたり、言い切ることが多くありましたし、多くの株式投資コラムニストや一般の個人投資家と投資スタンスが異なることから、随分と不愉快な思いをされた方もいらっしゃると思います。私の不徳の致すところ、申し訳なく感じております。 私は業ではなく趣味の一環として株式投資を行っておりますので、生活資金を株式投資で稼ぐといった考え方はもっていないと同時に、蓄財の手段としても考えておりません。 再三になりますが、私は素人で良かったと心から思っています。人様の資金を運用し、常に利益を求められる状況におかれれば毎日無限の情報との戦いになってしまいます。また、ノルマを課せられますので、お金でお金を生み出すという究極の立場に置かれてしまい、精神がどうにかなってしまうと思うのです。 私の投資手法ではいつ幾らの利益が得られるかわかりません。ですから、業にしたくてもなりませんし、計画的に貯蓄を行う手段にもなり得ません。ただ、安全度という意味では十分な閾値を設けておりますので、勝率を上げることに繋がり、結果として年間を通じて損失を出さず済んできました。もちろんこれからどうなるか予想もできません。 なお、これまでのコラムにおいてROEなどの指標について一切説明を行っておりませんし、テクニカル関連の解説も行っておりません。それらの知識は前提として考えておりましたので、説明が不十分なところがあったとも感じております。その点もまた申し訳なく思います。 投資手法はひとつではありません。皆様がそれぞれのロジックを完成させ、快適な投資ライフを送られることを心より願っております。 <サイト管理人> 2011年9月6日記述 |
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株式投資コラムは静岡県より発信しております。 ページの更新は不定期となりますが、皆様の投資に役立てることを願っております。 コラムの引用、転載はお問合せフォームよりご連絡の上でご自由にどうぞ。 なお、株式投資は自己責任ですので、当方はいかなる損害に対しても一切の責任を負いません。その点ご理解ください。 |
Column & Blog 1
私の投資方法はパニックを伴う相場におけるリバウンド狙いです。ですので、買い入れるタイミングは年に1回から数回のものとなります。大切なことは「損失を出す確率を下げること」であり、結果として利益をあげることに繋がると考え実践しております。管理人のコラム・ブログのページは回数を重ねる毎に論評色が強くなります点、ご了承ください。 転用、引用はご自由にどうぞ(事前にご連絡ください)。 |